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想いを叶える親愛信託 85
第85回「不動産価値と信託」 不動産価値の算定を信託の判断基準に 信託を検討するときに一番重要なのは所有者の気持ちです。財産を持っている人が、その財産をどのようにしたいのかを法的に契約書などで将来においても実行できるようにするのが「親愛信託」です。 ただ、それだけでは内容は決まりませんし、所有者もなかなか決断ができないケースが多いと思います。その時に一つの材料として、きちんと不動産価値を算定することです。 “今の価値”がいくらか、意外と実際の価格を知らない方が多いです。不動産そのものの価値は当然ですが、将来を見据えた予想もある程度知っておくべきだと思います。思っているよりも高いケースと低いケースがあります。 財産を動かす方法として、贈与、譲渡、相続、信託があると思いますが、その価値によっても選択肢が決まります。現在の価値がよくわからないままどれにするか検討するより、ある程度確実な価値がわかっていた方が決めやすいと思います。その価値によって、名義を変える時の登録免許税が決まります。 信託や相続による名義変更の場合、登録免許税は原則として固
5月1日


想いを叶える親愛信託 82
第82回「間違った信託の説明」 信託の普及による弊害 「信託が普及してきた」と感じることが、最近は多くなりました。名刺交換をしたとき、信託に対して興味を示してくれる方が圧倒的に増えています。 先日、信託とは関係のない別の要件で、建設事業者の方と話した際に「信託に取り組まれているのですね、所有者が100歳という物件があるので、今度相談させてください」と言われました。信託の存在をご存じなのにも驚きましたが、使い方までも知っていらっしゃいました。普及の広まりを感じた次第です。 ネットニュースにも、信託の紹介や活用事例が紹介されることが増えてきました。良い傾向だと思いますが、間違った説明をしていることも少なくないです。そこで誤解をされて、「信託は使わないほうがいい」と思われると困ります。ネットはたくさんの方が見るものですし、もう少しきちんと調べて正確な情報を載せてほしいものです。 例えば、信託と後見制度と全く違うものなのに、混同していた事例があります。後見制度は、被後見人の財産を減らさないように裁判所の関与を受けて財産管理をします。信託は本人の望み
3月2日


想いを叶える親愛信託 80
第80回「認知症対策が必要ない人はいない」 財産をもったまま管理だけ移行 認知症は、なる人もいればならない人もいます。専門医のHPを拝見すると、認知症とは病気ではなく、「ある病気や障害などによって脳の機能が低下し、日常生活に支障が出ている状態」のことを言うそうです。そのため、認知症に該当する状況になる人と、ならない人がいます。 年齢相応の物忘れは誰にでもあります。これは認知症ではありません。「ご飯を食べたことを忘れる」のは認知症の症状のひとつです。しかし「昨日のご飯のおかずが何だったのか忘れた」というのは、年齢と共に訪れる物忘れのひとつになります。どんな人でも体力・脳の衰えは必ずあります。これは所有者の方がしっかり自覚して、事前に対策をしておくことが重要です。自分の現状を把握して、考えられるトラブルを未然に防げるような対応をしなくてはなりません。自分ではなく専門業者に委託しているから大丈夫という方がいらっしゃいますが、そもそもその専門家が大丈夫かどうかという判断が必要になります。 年齢だけではなく、趣味嗜好や職業によって情報量が違います。イ
2025年11月17日


想いを叶える親愛信託 77
第77回「不動産と親愛信託~所有者の想いをつなぐ賢いしくみ~」 信頼する人に財産を託す仕組み 不動産は一生に一度の大きな買い物で、人生の資産形成の中心となる重要な財産です。しかし、不動産には「分けにくい」「動かしにくい」「所有者の意思能力に影響される」という特性があります。そのため、相続や高齢化といったライフステージの変化の中で、さまざまな問題が生じることも少なくありません。管理や承継をしっかり決めておく必要があります。事前に対策をしておけば、自分も周りの人たちも安心です。 このような課題に対応する新しい仕組みとして活用されているのが「親愛信託」です。親愛信託とは、「商事信託」以外の信託で、「家族信託」と呼ばれることが多いです。しかし私たちは、家族に限らず「信頼する人に財産を託す」という「想い」を大切にしたいので、「親愛信託」という言葉を使っています。最近は注目度も高まり、金融機関、銀行などの案内や取り組みが増えています。ほか公証役場でも、任意後見や遺言などと並んで、信託の紹介を見かけるようになりました。 親愛信託は一部の富裕層だけでなく、
2025年9月18日


想いを叶える親愛信託 76
第76回「信託財産は差し押さえできない?」 差し押さえは免れない 信託財産にすれば差し押さえを免れると誤解している人がいます。確かに信託財産そのものは差し押さえることができません。 信託法23条には、「信託財産に属する財産に対しては、強制執行、仮差押え、仮処分若しくは担保権の実行若しくは競売又は国税滞納処分をすることができない」とあります。そのため、信託財産そのものは差し押さえできません。 つまり、自分が所有権で持っている物件を信託財産にすれば、差し押さえされないので安心!とはならないのです。 信託法で決められていることは、至極あたりまえのこととなります。所有権だったものを信託財産にすると、名義と権利に分けられ、その財産の持ち主は受益者となります。受託者は名義を持っていますが、信託財産の持ち主ではありません。受託者が受益権を持っていないケースがほとんどですし、受益者が複数いる場合も考えられます。 ということは、信託財産そのものを差し押さえられてしまうと、関係ない人が巻き込まれてしまうことになります。そのため、信託財産そのものは差し押さえ
2025年8月26日


想いを叶える親愛信託 75
第75回「遺言ではできない受益者連続の必要性」 孫子の代まで意思を伝える 遺言代用信託と言われる信託のスキームがあります。これは、信託で遺言のようなことができるものです。 金融機関が扱っている「遺言信託」は商品で、信託の仕組みは使われていませんので、混同してはいけません。遺言は亡くなってから効力が発生します。ということは、自分が生きている間の対策にはならないのです。自分が亡くなった後、持っていた財産を誰に遺すのかを指定する仕組みが遺言です。遺言は残された人が困ったり、もめないようにするための対策です。 では信託はどうでしょうか?遺言代用信託と呼ばれるように、信託でも、自分が亡くなった後に自分の財産を誰に遺すのかを指定できます。 ほかにも、信託を活用すると、さまざまな状況への対応が可能です。まず、自分が生きている間の対策ができます。信託が認知症対策として使われる理由は、自分が高齢になったとき、信託を使うことで対策ができるからです。さらに遺言と同じく、自分が亡くなった後に財産を引き継ぐ人を指定することができます。それだけでなく、その後の人たち
2025年6月25日


想いを叶える親愛信託 74
第74回「事業承継につかえる信託の活用」 後継者の有無で変わる活用方法 後継者を誰にするのか…?という課題は多くの方が抱えている問題だと思います。候補者がいたとしても課税の問題があって、なかなか思い通りに進められない…という方もいるのではないでしょうか?さらに、中小零細企業で問題になるのは、創業者の個人資産が事業に関わっていることだと思います。その問題を解決するのが親愛信託です。 後継者が完全に決まっている場合には、事業承継税制の活用をお勧めします。事業承継税制を活用して計画通りに承継することができれば、贈与税がかからずに事業承継が完結します。ただし、色々な条件や提出書類があり、期間も年単位でかかるのがネックです。万が一計画通りにいかない場合は、その時に猶予されていた贈与税がかかります。 後継者をどうするか迷っているとか、後継者がおらずにM&Aを検討している場合には、事業承継税制の活用は不向きです。親愛信託は将来の不確定要素が多ければ多いほどメリットがあります。つまり、将来どうするか迷っている場合は親愛信託を活用してほしいです。なかなか後継
2025年5月14日


想いを叶える親愛信託 73
第73回「大規模修繕の必要性と信託の活用」 修繕費は計画的に 不動産を所有している場合、将来的な問題に「大規模修繕」があります。自宅や戸建て住宅は、年数が経てばリフォームやリノベーションなどが必要になってくるでしょう。物件の状態によっては、大規模修繕はせずに「解体」という選択肢もあると思います。 重要なのは「計画」を建てておくことです。事業を営んでる場合でも普通は「事業計画」を立てます。その場しのぎの行き当たりばったり経営では、いつか必ず限界がきてしまいます。 不動産所有者が信託を検討する際の目的や悩み事で多いものの一つに、「認知症対策」があります。その際、不動産所有者としての計画つくりの一つに信託契約が上げられると思います。所有者が認知症になった時に備えて、あらかじめ信託契約をしておくことが重要です。 問題になりがちなのは、将来必要になるであろう「大規模修繕」です。大規模修繕をしなくてはならなくなった場合、「借入に対して、信託で対応できます」という提案があります。ただ、果たして借入れを信託で対応するものなのでしょうか?専門家によっては「
2025年5月7日


想いを叶える親愛信託 72
第72回「信託でしかできないこと」 所有権とは異なる受益権での財産承継のメリット 信託の提案をすると、「信託は必要なの?」と言われることがあります。そう言われる方こそ信託でなければ望みや問題解決が叶わない場合が多いのですが、疑問を抱く原因は自分の置かれている現状がきちんと把握できていないことと信託の本当の活用方法が分かっていないということだと思います。 例えば相続人が一人だけで、相続人に財産が引き継がれた後の対策の必要がなく、相続税もかからないので対策をする必要がなく、被相続人になる方の老後の認知症対策も必要がないという場合には信託は必要ないと思います。 逆を言えば、相続の手続きが困難もしくは複雑なことが予想される場合には信託を活用すべきで、信託でないと解決できないケースがほとんどです。信託は認知症対策というイメージが強いですが、相続の対策になるということにもっと注目すべきです。 所有権のまま相続財産になると、相続人全員の印鑑もしくは遺言が必要になったり、遺言があっても戸籍を集めて相続人全員に通知する必要があります。この財産を元気なうちに
2025年5月1日


想いを叶える親愛信託 71
第71回「不動産にはなぜ親愛信託が必要なのか?」 不動産を分けずに複数人で相続 財産にはいろいろな種類があり、それぞれに特徴があります。金銭は分けやすく他の財産に変えることもでき、使い勝手がいいですが、金銭自体が何か収益をうむことはありません。預金にして利息を得たり、投資して増やしたり運用して初めて利益を生むことになります。 不動産は、自宅のように収益を生まないものもありますが、何もしなくても価値上がり将来、売却すれば多くの収益が得られるものもあります。また、売却すれば多くの収益が得られるものや賃貸にして収益をたくさん得られるものがある反面、逆に修繕費などの経費がかかる上に買い手がいない、いわゆる負の財産など、様々です。不動産によって価値が変わるので、金銭と違って公平に分けることはなかなか困難です。そのため、どの不動産を誰が相続するか、誰がもらうか、ということでもめがちです。 親愛信託を活用すれば、不動産を所有権で引き継ぐのではなく、管理する人と財産権を持つ人に分けて、共有せずに収益を複数の人でも分けられるようにしておくことができます。共
2025年4月25日


想いを叶える親愛信託 70
第70回「外国籍と親愛信託」 外国人の財産手続き 外国に国籍があり日本でずっと暮らしているという人が亡くなると、その人の持っている財産は外国の書類に基づいて、どの財産が誰のものになるかという手続きをしないといけません。日本のように戸籍がある国は、皆さんが思っているより少なく、日本と中国と台湾のみです。それ以外の国には戸籍が存在しません。戸籍に似た書類がある国もありますが、やはり、外国籍の方が日本に財産を所有していて亡くなると手続きが大変です。 中には、外国籍のまま何代も日本に住んでいる人もいます。そうすると当然財産は日本に所有しています。しかし、亡くなったときの手続きとしては、戸籍がないので、その国の手続きに従って行わないといけません。そのためとても大変です。 また、外国人の方が日本に財産を持つこともあります。その場合もその財産については、その人の国の書類に基づき、日本での手続きをすることになります。特に不動産をもっている場合には手続きが大変になります。 日本の不動産の売買であるため、日本の手続きに従うことになります。ただ、戸籍のない国で
2025年4月24日


想いを叶える親愛信託 69
第69回「円満相続のための親愛信託」 家族会議ができるとは限らない 財産が多くても少なくても、もめる親族はもめますし、もめない親族はもめない。その違いは根本的には、両親などの被相続人や財産に対する考え方によります。それぞれの考え方を変えることはできませんが、財産を持っている人ができることはあります。それは、きちんと行く先を決めておいてあげることです。財産の行方を決めるときに家族会議をすることが最善という意見もありますが、必ずしもそうではありません。連絡が取れない、円満な話し合いができないというケースもあります。家族が遠方にいるというように物理的な要因で家族会議ができないこともありますし、そもそも意見が食い違って話にならないという場合もあります。 理想は、みんなの意見を聞いて、話し合い、結果も共有するという方法で相続を迎えることです。しかし、家族会議ができないから相続対策をしないのは本末転倒です。所有者は自分の財産を自由にすることができます。将来、もめないように所有者がその財産の将来を決めておくとよいでしょう。財産の管理が上手な人を受託者にし、
2025年4月23日


想いを叶える親愛信託 68
第68回「信託の代表的な活用方法」 メリットは名義と財産権の分離 信託を紹介したいが、自分の周りには必要としている人がいないのでチャンスがなくて…という方がいらっしゃいます。しかし、おおげさにいうと信託の必要がない人はいません。人は必ず何らかの財産は持っているので、信託を活用する方が良いですが、他の方法でも解決できる人もいます。信託の活用方法がわかり、最大限の活用ができれば、提案できる人は身近にたくさんいるはずです。 信託の最大の特徴は、名義と財産権に分けられるということです。さらに相続税は受益権にも所有権と同じようにかかりますが、相続の手続きがいりません。財産の価値が高く、財産承継や事業承継を行うことに躊躇している場合や、相続人の中に相続の手続きができない人、相続に関わってほしくない人がいる場合などです。 認知症対策だけでなく信託が活用できる事例をいくつかご紹介します。不動産を所有していて法人化し、不動産が法人所有になっている場合は、不動産の財産承継ではなく、法人の事業承継の対策になります。不動産保有会社の場合、一定の条件を満たしている場
2025年4月22日


想いを叶える親愛信託 67
第67回「信託活用での法人の使い方」 法人を活用した信託はメリット大 信託のスキームで、法人を活用することがあります。法人には株式会社や合同会社、一般社団法人などいろいろな法人格があります。信託の活用でよく使われるのは一般社団法人です。 なぜ、一般社団法人を活用するかというと、一般社団法人は誰のものでもない法人なので、株式会社や合同会社のように「株や持分を誰が引き継ぐのか?」という問題がないからです。将来の相続対策で信託を活用するのに株式会社を使ってしまうと、その法人の株を誰が引き継ぐのかという問題がさらに発生してしまいます。そこで、一般社団法人を使うことが多くなります。 株式会社がいいという要望もありますが、受益者にしてしまうと株価が上がり問題解決になっていないので、お勧めしませんし、実際に受益者を株式会社にするスキームを私は使ったことがありません。ただ、受託者に株式会社を使うというスキームを使うのが良いということであれば、受託者は財産を持たないので1円で株式会社を作り、利益が出なければ株価は0円になるので、株価の問題はなく、その株を誰が
2025年4月18日


想いを叶える親愛信託 66
第66回「空き家にしないための話し合い」 不動産を将来どうするか事前に決めて伝える 総務省が発表した2023年10 月時点の「住宅・土地統計調査」の集計によると、全国の空き家は900万戸となり、30年前の約2倍になっています。今後も空き家は増え続けていく傾向にあり、相続登記の義務化や「改正空家特措法」で「管理不全空き家」に指定されると固定資産税がこれまでの6倍になってしまう可能性があるので、空き家を放置することを避ける人が増えるでしょう。 様々な対策が考えられますが、大切なのは事前の対策です。空き家になるということは、住んでいる人がいなくなるということなので、いなくならないように計画をしておくことが必要になります。本来であれば、購入した不動産を「将来どうするのか?」ということを購入した時に考えておくべきなのですが、なかなかそこまで考える人はいませんし、途中で状況も変わります。 購入目的が「自分の住む家」「投資物件」「将来の住む家」など、目的が違えば将来どうするかというのも変わってきます。自分がその不動産をどうしたいのかをきちんと決めて、それ
2025年4月16日


想いを叶える親愛信託 65
第65回「留分相当分の受益権の渡し方」 遺留分侵害額請求に備え受益権を渡しておく 遺留分侵害額請求権とは民法で決められているもので、これが信託法の受益権に及ぶのかどうかというのは、まだはっきり分からないところではあります。今後、いろんな判決が下され、判例が出て、どのような対応になるのか決まっていくと思いますが、それを待っているといつになるか分かりません。 相続人でありながら自分の財産を遺したくないというには理由があるはずです。何か目的があり、その目的達成のために信託行為をして、その結果、相続人に財産が残らないことになったというのは、本来であれば元々の財産の持ち主である被相続人が自分の財産を自由にすることであり問題ないはずなのですが、現状ではまだ裁判所がどう判断するか分かりません。 何年も音信不通の相続人の場合、信託財産にしておいて、もしも請求されたら金銭で支払いができるように準備しておくというのが一番良い方法ではないかと思います。遺言と違い、相続ではないので、信託法には通知義務はありません。身近にいれば亡くなったことを知らないなどということ
2025年4月15日


想いを叶える親愛信託 64
第64回「跡継ぎは誰にする?」 得意・優れている人が能力を活用できるように 財産がある人もそれほどない人も、誰にその財産を継がせるのか?という問題があると思います。自分の亡くなる日が分かっていれば計画も立てやすいのですが、こればかりは誰にも分かりません。自分で会社を経営している場合や資産管理法人を持っている場合は、会社を誰に継がせるか?いわゆる事業承継であり、株を誰に継がせるかということになります。それから所有不動産がある場合には自宅や収益物件などプラスの財産だけでなく、借入などマイナスの財産があることもあります。プラスの財産は親愛信託で、マイナスの財産は遺言で備えることになります。 同じ両親から生まれて、同じように育てられても得て不得手がそれぞれ違う。長男だから経営能力があるわけでもなく、社会的情報量が多いわけでもない。それなのに生まれた順番が早いからと言って財産を引き継がせるのは、逆に財産をもらった人も周りもが不幸になるケースがあります。多様性の時代、男女関係なく、生まれた順序など関係なく、得意な人や優れている人がその能力を最大限に活用で
2025年4月9日


想いを叶える親愛信託 63
第63回「遺産分割協議に使える親愛信託」 将来的には後見人が信託契約できる時代に 遺言書があっても財産の分け方に不満があれば、裁判をして分け方を決めることになります。遺言書がなければ、相続人で話し合って財産の分け方を決めます。けれども、この話し合いがまとまらない時もあります。話し合ってもまとまらなければ裁判で決めることになりますが、裁判をすると時間も費用も掛かります。 相続人が仲良しでお互いを尊重しあえるのであればスムーズに分け方は決まります。しかし、仲が悪いわけではないけれども、ちょっとしたきっかけで仲が悪くなるケースや疎遠になるケースがあり、その原因を作ったのが遺産分割協議ということにならないようにするために親愛信託を活用します。 遺産分割協議ができることが前提ですので、話し合いができないほど仲が悪い場合やすでに相続人の中に判断能力がない人がいる場合には使えません。ただし、将来的には判断能力のない人のために後見人を申請して、その後見人に親愛信託の契約当事者になってもらうという時代が来るのではないかと思います。 例えば、判断能力のない源
2025年4月8日


想いを叶える親愛信託 62
第62回「生前贈与と親愛信託どちらがいいの?」 贈与は財産に関する覚悟を持って行う 信託を検討するときに、信託の組成費用も手間も掛かるので、贈与してしまった方が良いのでは?という意見があります。確かに状況によっては贈与の方が簡単な場合もあります。一概にどちらがいいと言えるものではなく、それぞれの状況で信託か贈与か選択することが大切です。 例えば財産Aを甲が持っていたとします。贈与を選択し乙に財産Aを贈与すれば、甲は今後一切、直接財産Aに関わることはできなくなり、財産Aについては乙が所有者として全ての権限を行使し利益を得ることになります。 当たり前ですが甲の物でなくなってしまうということです。そして、乙が贈与税を支払うことになります。万が一、乙の財産Aに対する行為に不満があったとしても、財産を取り返すためには、乙が承諾しないといけなくなり、乙が承諾してくれて財産Aを甲に戻すと甲がまた贈与税を払うことになります。 通常、乙は一旦贈与税まで払って自分のものになったものを返すというようなことはしないと思うので、贈与を選択する場合には二度と自分はそ
2025年4月7日


想いを叶える親愛信託 61
第61回「空き家対策と親愛信託」 空き家が発生する理由、メカニズムとは 空き家になる理由はさまざまあると思いますが、どのような理由にしても計画的に不動産を所有しなかった結果ではないでしょうか?高齢者の一人暮らしで、所有者の方が施設に入ってしまった…そして判断能力がなくなってしまうと賃貸や売却するためには後見人を付ける必要がありますが、よほど価値のある不動産でなければそこまでしないでしょうし、価値があっても売却できないケースもあります。 亡くなってしまうと相続人が賃貸や売却することができます。しかし、亡くなるまでは高齢な所有者が契約しないといけません。たとえ、使いたい人や買いたい人がいても契約ができないため、そのまま空き家になってしまいます。売却するためには亡くなるのを待つという本望ではないことになってしまいます。 所有者が高齢になると認知症のリスクは高くなってきます。そのため早めに売却して金銭に変え、自分が生きている間に金銭を使いたいという考えもあります。しかし、自宅を売却してしまうと自分が住む所を借りないといけなくなります。そのタイミング
2025年4月4日
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