2024年度観光入込客数 コロナ禍以前に復調の兆し 本道観光の現状は
- oikaway4
- 10月27日
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道経済部が9月末に公表した2024年度観光入込客数調査結果によると、第3四半期(10~12月)の外国人観光客の消費額単価が前年同期比2倍となる20万円超を記録した。第1、2、4四半期も1万5000円ほどずつ上昇。コロナ禍前を上回る高水準となった。コロナの影響から脱却を目指す本道にとって明るい兆しとなったのではないか。今回はインバウンド関連指標を中心に、統計結果から本道観光の現状を探る。
表1に、道内で宿泊した観光客の消費額単価を期ごと、旅行者タイプ別に示した。外国人と道内客では第3四半期、道外客で第2四半期(7~9月)がそれぞれ最も高単価となっている。

観光を目的とした外国人客の消費単価が四半期中で20万円を超えたのは、20万6532円だった18年度第4四半期(1~3月)以来。他四半期では18年度の水準を1~5万円ほど下回るが、コロナ禍を経て消費が回復してきた。例年10月1日からの中国の大型連休、国慶節も消費額増を後押ししたとみられる。
本道を訪れた外国人観光客の実数は283万人で、23年度比20・7%増、18年度比で9・2%減だった。国別で最多は84万人の韓国で23年度比27・4%増え、18年度比でも14・8%増えた。次いで多いのは台湾で60万人、中国は46万人で23年度比75・9%増と大きく伸びた。アジアからの来道者が240万人で全体の85%を占めた。アジア以外からの来道者はアメリカが14万人で最多だった。
宿泊者数に宿泊日数を乗じて算出する宿泊客延数を外国人観光客に絞って市町村別に見ると、最多は札幌の383万879人泊。2位以下は函館市や倶知安町、登別市などと続く=表2。
本紙では、15年度以降10年間の同調査の数値を整理し、宿泊客延数の伸びが大きかった市町村上位15カ所を抽出した=表3。結果を見ると、宿泊客延数の上位には表れなかった伊達市が2万9429人泊の伸びで、ニセコ町の2万6233人泊増を抑えランクイン。市やだて観光協会の担当者は同市の集客構造について、例年大滝地区のリゾートホテルに宿泊客が集中していると説明。隣接する観光地、登別市や洞爺湖町からも客足が波及している。

全道の24年度観光入込客数は、日帰りと宿泊で計4964万人で23年度から3・9%増えた。旅行形態では日帰りが3375万人、宿泊が1589万人となった。旅行者のタイプ別では、道内客が全体の8割超を占める4154万人(23年度比2・9%増)、道外客が1割程度の527万人(同4・4%増)、外国人客が占める割合は6%弱だった。








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