元テレビマン社長の設計図/STV興発 金子長雄氏
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STV興発(札幌)は6月25日に定時株主総会、取締役会を開き、新社長に札幌テレビ放送(STV)の金子長雄取締役(61)を選出した。元テレビ記者、ディレクター、プロデューサーの経歴を持つ新社長に、新天地での舵取りについて聞いた。

―新たなスタートを迎えて。
弊社の事業領域は4つ。プロパティー・マネジメント、人材派遣、保険、ハウジング。まずは4部門の課題把握に努めようと思っている。吉田前社長の実績を受け継ぎながら、おこがましいが、こんなことできないかということがあれば実現していきたい。
―どこから始めるか。
実は意外とアナログが残っている。例えば書類が山積みになっていて、バインダーを開いて、確認して、印鑑を押す作業。電子承認なら省略できる。欲しいデータをエクセルのデータをたどって探すというのも非効率。システムに流し込めば一発でわかる。
―イメージの中で、攻めていく部門は。
所有していたビル4棟のうち2棟(STV中央ビル、STV時計台通ビル)をSTVに移管した。ビル管理の業務委託料が入るのでまるまる減収ではないが、売り上げが減った分を他の領域で補っていかなければならない。
―ハウジング部門もカバーする側のひとつ。
STV興発の家は「中の上」だと自認している。そんなに高級ではないけれど、ちょっといい家で普通の人の手が届く。その路線のままいくのか、変えなきゃいけないのか考えていきたい。現在は家を建てるのに良い時期とはいえないし、計画通りにいくとは限らないので、不安定なところを補っていきたい。例えばリフォームであり、(不動産)仲介であり。
―リフォームにも力を入れる。
これまで750棟の新築着工実績がある。そのお客様にしっかりアプローチして、リフォームにつなげていったり、高齢になってお住まいを手放したい方がいらっしゃればサポートしたりしたい。
―4部門の連携をどう考えるか
私が着任する前から「チーム・One興発」という取り組みがスタートしている。組織が縦割りで情報が共有されていなかったことがあった。家を建てたお客様への保険部門の連携は当然として、それ以外でもひも付けられるものはあるはずということ。とても良い取り組みだと思う。
―テレビマンとしての経験をどう生かすか。
STVで報道に携わっていた時代は、どうすれば多くの人に見てもらえるか、情報を伝えられるかに心を砕いてきた。マーケットのリサーチみたいなことを日々やりながら、多くの人の関心を追求してきたことが、新しい事業につながるのではないかとも思う。
―報道マンとして心がけていたことは。
キャリアの後半のほうでは、部下の皆さんに何のためにこの仕事をやるのかということを伝えてきた。北海道に貢献すること、北海道に暮らす人の生活を豊かにすること、地域の課題解決に努めること、これを目標に報道活動を展開していこうと。それはSTV興発に来ても変わらない。
―地元のニーズに応える。
若いときにドキュメント番組をつくった後、先輩からの年賀状に「ドキュメントは『なぜ』の積み重ね」とあった。受け身にならずに動くためには、現場で『なぜ』を見つけることが大事。それをデスクに提案できるようになると、仕事が面白くなる。そういうことが自分のベースにあって、今につながっている。
―それを踏まえた新たな事業の模索。
私の言葉ではないが「現状維持は衰退の始まり」と言われる。確かにその通りだと思う。何か新しいことができないかと頭の隅に置いておく。小さなトライがやがて、大きなチャレンジにつながると思う。
金子長雄(かねこ・ながお)1965年4月生まれ、千歳市出身。北海学園大から89年STV入局。報道部、財務企画部、総務局、経理局などをへて取締役。今年6月からSTV興発社長。
(第1158号 7月16日発行 12面より)





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