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2023年 札幌市の不動産流通市況


成約額、前年比4・3%増の1229億円

件数は戸建、土地が増加、MS減少続く



 本紙調査・集計による札幌市の2023年不動産流通市況概況は、総成約額が対前年比4・3%増の1229億2000万円だった。

 成約数は土地、マンションがプラスに転じたものの、マンションは2年連続の減少で、3分野合計の総成約数は前年比3・3%(160件)増の5068件。平均成約価格はマンションが前年を6・3%上回り値上がりを続けているのに対し、戸建は2・9%、土地は4・7%下落し値下がりに転じている。この結果、分野別の成約額は、価格上昇分が成約数減少分を補いきれなくなったマンションが前年比減、戸建と土地が同増となった。


 2023年の分野別の成約額は土地が前年比4・1%(13億2000万円)増の348億5000万円、戸建が同13・4%(47億3000万円)増の400億5000万円、マンションが2%(9億8000万円)減の480億2000万円。


 札幌市の不動産流通市場は08年のリーマン・ショック後に冷え込んだ新築住宅市場の落ち込みを補うように成約件数を伸ばし続けてきたが、成約価格が急上昇し始めた20~21年を境に前年実績を割る傾向に転じていた。


 成約数減少に伴って、ここ数年は成約額の伸びも鈍化し、特にマンションは成約価格が急上昇する一方で、成約件数が急減した20年には成約額も38億円のマイナスを記録。成約額は21年に成約件数が回復したことで大きな伸びを示したが、22年は前年とほぼ同水準で足踏み状態、23年は再び成約の大きな落ち込みで10億円近い減少となっている。


 戸建、土地はマンションのように急激に落ち込んだ年はなく、22年は微増にとどまっていたが、23年は価格が下ぶれした影響で成約数が回復した結果、成約額も増加した。


 以前は成約件数が減少しても価格上昇分が十分に補う形で総成約額も前年を上回るケースが多かったが、ここ数年は数の減少分を価格で補いきれなくなっていた。


 それでもリーマン・ショックによって新築市場が冷え込む前の08年と23年を比較すると、成約数は土地が2倍近く、戸建が1・5倍超、マンションが1・3倍近く増加、年間成約額も土地が3・2倍、戸建が2・4倍、マンションが2・6倍に拡大し、3分野合計では約2・7倍の市場を形成するまでになっている。


平均価格動向で明暗

面積横ばいで単価上昇



 各分野の成約状況を詳しく見ると、リーマン・ショック以降ほぼ右肩上がりで成約数を伸ばしてきた土地も21~22年は前年割れしていたが、23年は前年比9・2%(125件)増の1480件と3年ぶりに増加に転じた。札幌市内区別の成約数は22年全区で前年を下回っていたが、23年は7区で前年を上回っている。


 平均成約価格は前年比117万円安の2354万円で、7年ぶりに下落。平均面積は前年に比べ約98㎡減少し、平均坪単価は同比1万円安の30万3000円だった。


 戸建の成約数は前年比16・8%(214件)増の14件で、3年ぶりに1400件台に戻している。区別では22年は7区で前年割れしていたが、23年は東区のみ前年比約1割減にとどまった。


 平均成約価格は前年比81万円安の2697万円で、4年ぶりに下落。土地面積は約71㎡上回ったが、建物面積はほぼ横ばいで、平均坪単価は前年比約1万円安の68万7000円。

 札幌市内の新築戸建て住宅が土地の不足・価格上昇、建築コスト上昇で4000~5000万円の物件が当たり前になる中、比較的割安な中古戸建住宅の需要が高まり、それに伴い中古価格も上昇する傾向が続いていたが、23年は価格が下落し成約件数が伸びたという構図だ。



 3分野の中で唯一成約数が前年比マイナスになったマンションは、2年連続の減少。新築物件は供給数が少なく、価格も4500万円超えが日常化する中で、中古需要は衰えず価格も上昇しているが、その価格ゆえに成約が伸び悩む状況が続いている。区別では西区、手稲区を除く8区で前年を下回った。


 平均成約価格は前年比136万円高の2283万円と2200万円台に突入。専有面積は76㎡台が17年以降続き、08年から見てもほぼ同じ面積で推移しており、平均坪単価は98万9000円と100万円目前まできている。


(第1111号 2024年3月16日号 8面より)

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