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想いを叶える親愛信託 68
第68回「信託の代表的な活用方法」 メリットは名義と財産権の分離 信託を紹介したいが、自分の周りには必要としている人がいないのでチャンスがなくて…という方がいらっしゃいます。しかし、おおげさにいうと信託の必要がない人はいません。人は必ず何らかの財産は持っているので、信託を活用する方が良いですが、他の方法でも解決できる人もいます。信託の活用方法がわかり、最大限の活用ができれば、提案できる人は身近にたくさんいるはずです。 信託の最大の特徴は、名義と財産権に分けられるということです。さらに相続税は受益権にも所有権と同じようにかかりますが、相続の手続きがいりません。財産の価値が高く、財産承継や事業承継を行うことに躊躇している場合や、相続人の中に相続の手続きができない人、相続に関わってほしくない人がいる場合などです。 認知症対策だけでなく信託が活用できる事例をいくつかご紹介します。不動産を所有していて法人化し、不動産が法人所有になっている場合は、不動産の財産承継ではなく、法人の事業承継の対策になります。不動産保有会社の場合、一定の条件を満たしている場
2025年4月22日


想いを叶える親愛信託 67
第67回「信託活用での法人の使い方」 法人を活用した信託はメリット大 信託のスキームで、法人を活用することがあります。法人には株式会社や合同会社、一般社団法人などいろいろな法人格があります。信託の活用でよく使われるのは一般社団法人です。 なぜ、一般社団法人を活用するかというと、一般社団法人は誰のものでもない法人なので、株式会社や合同会社のように「株や持分を誰が引き継ぐのか?」という問題がないからです。将来の相続対策で信託を活用するのに株式会社を使ってしまうと、その法人の株を誰が引き継ぐのかという問題がさらに発生してしまいます。そこで、一般社団法人を使うことが多くなります。 株式会社がいいという要望もありますが、受益者にしてしまうと株価が上がり問題解決になっていないので、お勧めしませんし、実際に受益者を株式会社にするスキームを私は使ったことがありません。ただ、受託者に株式会社を使うというスキームを使うのが良いということであれば、受託者は財産を持たないので1円で株式会社を作り、利益が出なければ株価は0円になるので、株価の問題はなく、その株を誰が
2025年4月18日


想いを叶える親愛信託 66
第66回「空き家にしないための話し合い」 不動産を将来どうするか事前に決めて伝える 総務省が発表した2023年10 月時点の「住宅・土地統計調査」の集計によると、全国の空き家は900万戸となり、30年前の約2倍になっています。今後も空き家は増え続けていく傾向にあり、相続登記の義務化や「改正空家特措法」で「管理不全空き家」に指定されると固定資産税がこれまでの6倍になってしまう可能性があるので、空き家を放置することを避ける人が増えるでしょう。 様々な対策が考えられますが、大切なのは事前の対策です。空き家になるということは、住んでいる人がいなくなるということなので、いなくならないように計画をしておくことが必要になります。本来であれば、購入した不動産を「将来どうするのか?」ということを購入した時に考えておくべきなのですが、なかなかそこまで考える人はいませんし、途中で状況も変わります。 購入目的が「自分の住む家」「投資物件」「将来の住む家」など、目的が違えば将来どうするかというのも変わってきます。自分がその不動産をどうしたいのかをきちんと決めて、それ
2025年4月16日


想いを叶える親愛信託 65
第65回「留分相当分の受益権の渡し方」 遺留分侵害額請求に備え受益権を渡しておく 遺留分侵害額請求権とは民法で決められているもので、これが信託法の受益権に及ぶのかどうかというのは、まだはっきり分からないところではあります。今後、いろんな判決が下され、判例が出て、どのような対応になるのか決まっていくと思いますが、それを待っているといつになるか分かりません。 相続人でありながら自分の財産を遺したくないというには理由があるはずです。何か目的があり、その目的達成のために信託行為をして、その結果、相続人に財産が残らないことになったというのは、本来であれば元々の財産の持ち主である被相続人が自分の財産を自由にすることであり問題ないはずなのですが、現状ではまだ裁判所がどう判断するか分かりません。 何年も音信不通の相続人の場合、信託財産にしておいて、もしも請求されたら金銭で支払いができるように準備しておくというのが一番良い方法ではないかと思います。遺言と違い、相続ではないので、信託法には通知義務はありません。身近にいれば亡くなったことを知らないなどということ
2025年4月15日


想いを叶える親愛信託 64
第64回「跡継ぎは誰にする?」 得意・優れている人が能力を活用できるように 財産がある人もそれほどない人も、誰にその財産を継がせるのか?という問題があると思います。自分の亡くなる日が分かっていれば計画も立てやすいのですが、こればかりは誰にも分かりません。自分で会社を経営している場合や資産管理法人を持っている場合は、会社を誰に継がせるか?いわゆる事業承継であり、株を誰に継がせるかということになります。それから所有不動産がある場合には自宅や収益物件などプラスの財産だけでなく、借入などマイナスの財産があることもあります。プラスの財産は親愛信託で、マイナスの財産は遺言で備えることになります。 同じ両親から生まれて、同じように育てられても得て不得手がそれぞれ違う。長男だから経営能力があるわけでもなく、社会的情報量が多いわけでもない。それなのに生まれた順番が早いからと言って財産を引き継がせるのは、逆に財産をもらった人も周りもが不幸になるケースがあります。多様性の時代、男女関係なく、生まれた順序など関係なく、得意な人や優れている人がその能力を最大限に活用で
2025年4月9日


想いを叶える親愛信託 63
第63回「遺産分割協議に使える親愛信託」 将来的には後見人が信託契約できる時代に 遺言書があっても財産の分け方に不満があれば、裁判をして分け方を決めることになります。遺言書がなければ、相続人で話し合って財産の分け方を決めます。けれども、この話し合いがまとまらない時もあります。話し合ってもまとまらなければ裁判で決めることになりますが、裁判をすると時間も費用も掛かります。 相続人が仲良しでお互いを尊重しあえるのであればスムーズに分け方は決まります。しかし、仲が悪いわけではないけれども、ちょっとしたきっかけで仲が悪くなるケースや疎遠になるケースがあり、その原因を作ったのが遺産分割協議ということにならないようにするために親愛信託を活用します。 遺産分割協議ができることが前提ですので、話し合いができないほど仲が悪い場合やすでに相続人の中に判断能力がない人がいる場合には使えません。ただし、将来的には判断能力のない人のために後見人を申請して、その後見人に親愛信託の契約当事者になってもらうという時代が来るのではないかと思います。 例えば、判断能力のない源
2025年4月8日


想いを叶える親愛信託 62
第62回「生前贈与と親愛信託どちらがいいの?」 贈与は財産に関する覚悟を持って行う 信託を検討するときに、信託の組成費用も手間も掛かるので、贈与してしまった方が良いのでは?という意見があります。確かに状況によっては贈与の方が簡単な場合もあります。一概にどちらがいいと言えるものではなく、それぞれの状況で信託か贈与か選択することが大切です。 例えば財産Aを甲が持っていたとします。贈与を選択し乙に財産Aを贈与すれば、甲は今後一切、直接財産Aに関わることはできなくなり、財産Aについては乙が所有者として全ての権限を行使し利益を得ることになります。 当たり前ですが甲の物でなくなってしまうということです。そして、乙が贈与税を支払うことになります。万が一、乙の財産Aに対する行為に不満があったとしても、財産を取り返すためには、乙が承諾しないといけなくなり、乙が承諾してくれて財産Aを甲に戻すと甲がまた贈与税を払うことになります。 通常、乙は一旦贈与税まで払って自分のものになったものを返すというようなことはしないと思うので、贈与を選択する場合には二度と自分はそ
2025年4月7日


想いを叶える親愛信託 61
第61回「空き家対策と親愛信託」 空き家が発生する理由、メカニズムとは 空き家になる理由はさまざまあると思いますが、どのような理由にしても計画的に不動産を所有しなかった結果ではないでしょうか?高齢者の一人暮らしで、所有者の方が施設に入ってしまった…そして判断能力がなくなってしまうと賃貸や売却するためには後見人を付ける必要がありますが、よほど価値のある不動産でなければそこまでしないでしょうし、価値があっても売却できないケースもあります。 亡くなってしまうと相続人が賃貸や売却することができます。しかし、亡くなるまでは高齢な所有者が契約しないといけません。たとえ、使いたい人や買いたい人がいても契約ができないため、そのまま空き家になってしまいます。売却するためには亡くなるのを待つという本望ではないことになってしまいます。 所有者が高齢になると認知症のリスクは高くなってきます。そのため早めに売却して金銭に変え、自分が生きている間に金銭を使いたいという考えもあります。しかし、自宅を売却してしまうと自分が住む所を借りないといけなくなります。そのタイミング
2025年4月4日


想いを叶える親愛信託 60
第60回「信託でしかできないこと」 所有権とは異なる受益権での財産承継のメリット 信託の提案をすると、「信託は必要なの?」と言われることがあります。そう言われる方こそ信託でなければ望みや問題解決が叶わない場合が多いのですが、疑問を抱く原因は自分の置かれている現状がきちんと把握できていないことと信託の本当の活用方法が分かっていないということだと思います。 例えば相続人が一人だけで、相続人に財産が引き継がれた後の対策の必要がなく、相続税もかからないので対策をする必要がなく、被相続人になる方の老後の認知症対策も必要がないという場合には信託は必要ないと思います。 逆を言えば、相続の手続きが困難もしくは複雑なことが予想される場合には信託を活用すべきで、信託でないと解決できないケースがほとんどです。信託は認知症対策というイメージが強いですが、相続の対策になるということにもっと注目すべきです。 所有権のまま相続財産になると、相続人全員の印鑑もしくは遺言が必要になったり、遺言があっても戸籍を集めて相続人全員に通知する必要があります。この財産を元気なうちに
2025年3月26日


想いを叶える親愛信託 59
第59回「親愛信託で愛人に財産が残せる!?」 公序良俗違反の契約は無効 親愛信託について「活用すると自分の財産を自由に承継させることができます」「法定相続を気にせずに自分の渡したい人を指定しておくことができます」「財産に関してはとても万能な仕組みです」―という説明をします。 「自由に承継させることができるということだったら愛人に財産を残すことができるのではないか!」という質問を受けます。愛人に財産を渡すような契約をすると、そもそも公序良俗違反の契約は無効になりますから、法定相続人ではない人に財産を渡すというのとは別の問題になりますよね。愛人という言い方をしていても実際は愛人ではない場合もあると思います。大切なのは、実態がどうなのかということになります。 実際は信託していないのに、登録免許税を安くするために信託をしたような形にするというのはもちろん脱法信託になります。本当はそうでないのにあたかもそのように見せるというのは認められません。 愛人と一言で言ってもその内容がどうかということになります。不倫相手に財産を残すということはできませんが、お
2025年3月24日


想いを叶える親愛信託 58
第58回「再婚のための親愛信託」 再婚という身分行為と財産を分けて悩み解決 「過去に大切な人を亡くしてしまった」「大切な人だったけれどすれ違いや価値観の違いで離れてしまった」「子供もいるし、新たな配偶者を迎えることはないと思っていたけれど…人生は何が起こるかわからない。運命の人と出会ってしまった」というようなこともあると思います。 「本人同士は結婚したい…けれども子供たちが反対している」もしくは「子供たちのことを考えると再婚はしない方がいいと思う」というような方が少なからずいると思います。再婚を反対する理由や再婚は避けたいと思う理由はさまざまでしょうが、再婚するという行為自体に反対意見があったり、自分の感情がそうであるのであれば「再婚しない」という選択をするほかにないと思います。 しかし、多くは再婚という行為ではなく、「相続が面倒になる」、本音を言えば「相続財産が配偶者に相続される」ことに対する反対や戸惑いが多いのではないでしょうか?実際に相談を受けるケースも「再婚はしてもいいけれど相続関係が複雑になるのが嫌」という意見が多いです。つまりは
2025年3月24日


想いを叶える親愛信託 57
第57回「信託に対する誤解」 たくさんある信託のメリット 「わざわざ費用をかけて信託にする意味あるの?」「将来、認知症になって不動産が売却できなくなると困るので、そうならないように信託を活用するというのは納得がいくけれども、それ以外はしなくてもいいのでは?」「信託を活用していても遺留分はどうなるかまだ分からないんでしょ?」という事を言われることが続けてありました。 改めて聞いてみると、そのように思っている人は少なくなくて、私と同じ業種の行政書士の中にも同じように思っている人が意外にも多く、宅建士の方もそのように思っている人がいるのではないでしょうか?それは大きな誤解です。 もちろん信託にする意味はあります。メリットもたくさんあります。しかし、「信託を活用すれば認知症対策になる」という広告などがたくさん出ていて、それだけと思われてしまっているのに加え、「遺留分対策にならない」と思われてしまっています。だったら「遺言」書いておけば大丈夫!となってしまっています。 収益物件ではないので、契約することも更新することもないし、売るつもりもないから認
2025年3月21日


想いを叶える親愛信託 56
第56回「不動産売買の方法2」 先代の志を引き継ぐ不動産継承の仕方 自己所有の不動産を将来の認知症対策や相続対策のために信託財産にするというのが、一般的な信託の活用方法だと思います。また、信託を使わずに、例えば財団法人を作って不動産を財団法人の所有にし、その財団法人で不動産を活用していくという方法があります。親愛信託を使い、財産を目的に従って活用していくことが実現できます。 先代から引き継いだ不動産を所有しているものの、高齢で自ら維持していくことが難しくなり、子供たちも各自が不動産も仕事も持っているため継ぐ意思がないということで、その不動産を誰かに貸すかもしくは売却するか考えていたAさんがいました。貸すとしても自分が認知症などになってしまうと賃貸契約ができなくなるリスクは残るので、できれば売却したいという意向でした。 先代は、地域の人のためにこの物件のほかにも建物を建てたり、困っている人のために相談に乗るという活動をしていました。私がNPO法人を設立して、地域の人の困りごとの相談に乗ったり、解決するきっかけを作りたいという話をすると「この不
2025年3月17日


想いを叶える親愛信託 55
第55回「不動産売買の方法」 信託を活用した不動産売買に備える 不動産を売買するとき、通常は所有権で売買します。不動産業者は不動産の所有権の仲介をするのが現状です。相続の新しい形が信託です。不動産売買の新しい形が信託になる日が近いのではないかと思います。もちろん金融機関の理解や周辺の仕組みなどの整備も必要ですし、税制や判例なども必要になりますが、今後は不動産の所有権の仲介だけでなく、信託を活用した売買にも対応できるように今から準備しておくべきだと思います。 自分の相続が複雑なので、不動産は買わないという方がいらっしゃいます。そういう場合、購入した不動産を信託財産にしておけば、相続とは違う方法で自分の不動産を残すことができますから、自分が亡くなった後の心配はありません。もしも、残したい人がいなければ、自分が亡くなった後にその不動産を売却して金銭に変え、どこかに寄付してもらうこともできます。 具体的に例をあげると、相続が複雑なAさんがいます。Aさんが通常通り、物件を見つけて、不動産を仲介してもらい所有権で購入します。Aさんが購入した不動産を信託
2025年3月11日


想いを叶える親愛信託 54
第54回「自己信託を使ったリースバック」 自宅を売却し金銭的メリットも生み出す 不動産を所有している場合に大切になるのは、「売り時」です。収益性が高い土地ですと、適切な人に承継していき、売却という事は考えないと思いますが、価値が上がる見込みのない土地や建物はどんどん価値が下がっていきます。建物に関しては何か手を加えない限り、一番価値が高いのは建てた時です。どのタイミングで売却するのかは購入した時から計画を立てて、一番有利な時に手放せるようにしておくと「負」の財産にはなりません。 しかし、そこまで考えて購入しないケースが大半です。収益物件などは収支計画を立て、どのくらいの利回りで何年後に修繕が必要でという事を考えるので、収支計画に失敗がなければ売却時はおおよそ見当が付くので、売るタイミングが来た時に所有者が認知症になって売却できないという事にならないように、他にもメリットのある親愛信託を使って対策をしておけば良いだけです。 不動産の中でも出口を考えていないのは自宅ではないでしょうか?昔のように同居している人が多くはなくなってきていますから、子
2025年3月10日


想いを叶える親愛信託 53
第53回「不動産業における親愛信託活用のメリット」 不動産売買・賃貸がやりやすくなるには 不動産の取引において問題になってくるのは主に相続と認知症です。相続が発生して所有者が決まらない場合や相続人の中に連絡がつかない人がいたり、印鑑を押してくれない人がいたりして相続登記ができない場合と所有者が認知症になるリスクです。 せっかくいい物件がある場合でも取引ができなければ意味がありません。そして、不動産の取引は生もののようなところがありますので、1年かけて売れる状況になっても買主さんはすでに他の物件を購入してしまっているというようなことになりかねません。 相続登記が終わっていない場合、売却できるようにするために時間がかかってしまうケースもあります。そうならないように日頃から不動産はできるだけ信託財産にしておくべきなのです。まだまだ信託の知名度も低くて、他の人がやらないことは心配なのでやらないという不動産オーナー様も多いと思うのですが、みなさんが当たり前に信託を活用するようになると不動産の売買や賃貸はとてもやりやすくなると思います。...
2025年3月7日


想いを叶える親愛信託 52
第52回「遺言と親愛信託の違い」 遺言を書いて親愛信託も実行 遺言を書いておけば大丈夫と思っている人はたくさんいます。それで大丈夫な人もいますが、ほとんどの人が遺言だけでは自分の将来のリスクをカバーできないことが多いです。 まず認知症対策にはならないですよね。遺言は自分が亡くなってから効力が発生します。… ということは、自分が生きている間の対策にはならないのです。 そのため、自分が生きている間の対策は親愛信託を活用するのが有効です。さらに親愛信託は自分が亡くなった後の対策もすることができます。信託財産にしているものの財産権の部分に当たる信託受益権を誰に渡して、最終的に信託が終了し名義と財産権が一緒になって所有権に戻った時に誰のものにしたいのかという事を決めておけば、相続の手続きの必要がなく、その通りに財産が管理、承継されていきます。親愛信託は自分が生きているときの対策と亡くなった後の対策が同時にできる仕組みです。 しかし、信託財産になっていないものに関しては相続の手続きが必要になります。信託財産になっていないものや債務に関しての相続の手続き
2025年3月4日


想いを叶える親愛信託 51
第51回「「家族信託®」「民事信託」「親愛信託」の違い」 世間の認識で異なる各信託の呼び名 信託法が改正されたのが2006(平成18)年です。そして翌年に施行され、その1年後に自己信託が施行されました。それまでの信託法は商事信託を想定していて、一般の人が受託者になるにはハードルが高く、全くなかったわけではありませんが、商事信託以外の信託はほぼ使われていませんでした。 まず、商事信託とはどのようなものかと言うと、信託会社や信託銀行が報酬をもらい受託者となる「業として行うビジネス」の仕組みです。改正後に「業として行うのではなく、信頼関係のもとで成り立つ、一般の人が受託者になる商事信託以外の信託」のことが「家族信託®」「民事信託」「親愛信託」などと呼ばれるようになりました。 呼ばれるようになりましたというのは、法律で定義が決まっているわけではなく、商事信託と区別するために使われているということになります。 また、「実家信託®」「不動産信託」「ペット信託®」などと呼ばれるものもありますが、それは仕組みを指しているのではなく、信託の対象となる財産に
2025年3月3日


想いを叶える親愛信託 50
第50回「信託ってなあに?」 自分と遺された人 両方のためになる信託 「信託とは」自分の財産について、自分と遺された人のためになる仕組みです。信託が難しいと言われる原因は「信託」という仕組みについての考え方が普及していないというところです。信託を業務としている方でも「信託とは?」と聞かれて、一言で分かりやすく説明できる人は少ないのではないでしょうか?いろいろな対策ができるので説明が難しくなるというのもあります。 信託はその人の使い方次第で、リスクを軽減し望みを叶えられるものです。自分の財産の対策として「遺言を書きましょう」というのはかなり浸透してきています。ただし、「遺言」というのは自分が亡くなってから効力が発生するもので、自分の生きている間の対策にはなりません。手続きを少なくし、争いごとが起きないようにという、遺された人のための仕組みです。 生命保険の死亡保険金も、死亡保険金そのものは受取人のためのものなので、遺された人のためのものです。終活というものも普及してきていますが、これも自分のためのものなのか、遺された人のためのものなのかとい
2025年2月28日


想いを叶える親愛信託 49
第49回「親愛信託での受託者は誰にする?」 商事信託と親愛信託の違いを知っておく 不動産などの財産に対する対策で、親愛信託を活用したい! と思った時に決めなければいけないことの一つに「受託者は誰にする?」ということがあります。受託者が信託銀行や信託会社というのは商事信託になります。金融行為として認可や登録をしている法人が受託者になるので、費用がたくさんかかりますし、生い立ちから置かれている環境など、自分のことを全て知っているわけではないので、自分の想い通りになるというわけでもありません。 例えるなら、高いお金を払ってプロに料理を作ってもらう場合と、おうちで誰かに作ってもらう場合と、どちらの方が自分の思いが伝わる料理ができるかという事です。「今日はハンバーグがいい!」、でも玉ねぎは少なめにとか豚肉じゃなくて牛肉がいいとか、おうちで作ってもらえば自分の好みも知ってもらっていますし、自分好みにリクエストすることもできます。一回だけならプロに頼んでもよいかもしれませんが、それが一生、さらにはその先も…となるとやはり自分の意思がきちんと反映できる形にし
2025年2月26日
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