【Jリーグ秋春制移行】道内キャンプ地、誘致へ熱戦
- oikaway4
- 9月12日
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更新日:9月17日
道内でサッカーJリーグのキャンプ地誘致合戦が熱を帯びている。例年2月だったシーズンの開幕が2026年から8月に変更することを受け、沖縄県などでのキャンプを冷涼な道内へ移行を検討するチームが増加。道が実施した誘致意向調査では27市町村が興味を示した。スポーツ振興を通じた地域活性化やまちづくりにつなげる狙いがある。
いち早く動いたのは東川町だ。24年に、観光関連事業者など、独自のネットワークを通じて、セレッソ大阪の誘致に成功した。町は宿泊施設の増設に着手。第三セクターが運営する保養施設を19棟から21棟に増やした。徒歩圏には食事会場や温浴施設を備え、受け入れ体制は万全だ。天然芝のグラウンドも新設。芝の養生にはセレッソや北海道コンサドーレ札幌のグラウンドキーパーが協力し、26年6月の開業を目指している。
24年、網走市には、柏レイソルから直接視察の申し入れがあった。グラウンドや宿泊施設の確認を経て正式な申し込みにつながり、こちらも誘致に成功した。
渡島総合振興局では、25年2月に「おしまJリーグ合宿誘致連絡会議」を設立した。過去には管内で川崎フロンターレや横浜F・マリノスを受け入れた実績があり、8チームが視察に訪れている。26年は函館、北斗、七飯の2市1町での受け入れを目指す。
同局の担当者は「空港と新幹線の両方によるアクセスの良さが特徴。温泉も充実している」と管内の強みをアピールした。
各自治体の熱意を受け、道内唯一のJリーグチームも動いた。
コンサドーレの運営会社が出資する「まちのミライ」(札幌)は4月1日、キャンプ誘致を支援する組織「Hokkaido Soccer Camp Conection」を発足。札幌市、恵庭市、旭川市など16市町が参画し、自治体間の情報交換の場を整えた。

同社の河合竜二社長は「本道は気候が良く、食事面も充実しているので、キャンプ地としてクラブチームからの評価は高い。来年は道内で延べ10チーム程度の受け入れがあってもおかしくはないとみている」と明かす。
一方で、練習場や宿泊施設など受け入れ体制が整った地域はまだ少ない。
1チーム約50人で来るため、宿泊施設は最低でもフロア貸し切りが可能で、大浴場を備えるものが望ましい。食事は1日3食を用意した上で、チームの栄養士からの要望や外国人選手の所属状況に合わせたメニューが求められる。練習場は整備された天然芝であることが必須で、ホテルからは車で30分圏内にあることも好条件の一つだ。
道内の宿泊施設は練習場までの距離が遠いことや、部屋数不足、チームが求める食事を提供できるだけの体制が整っていないといった課題が散見する。
より多くのチームを誘致するには地道な環境整備が必要だ。現在メインのキャンプ地である沖縄県も、少数チームの受け入れからスタート。10年以上かけて環境改善に取り組んできた。その結果、24年は国内外27チームの受け入れに成功した。本道でも各チームへの聞き取りを継続しながら、受け入れ体制を整える動きが求められる。









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