2022年第1・四半期 札幌市の不動産流通市場

更新日:5月24日

成約件数は3分野とも前年同期マイナス 総成約額も約21億円下回って推移


 本紙調査・集計による今年第1・四半期(1~3月)の札幌市の流通市場成約件数累計はマンション、一戸建て、土地の3分野合計で昨年同期比18・7%(247件)減の1076件となり、第1・四半期の累計では2年連続前年を下回った。


 分野別ではマンション分野が前年同期比14・1%、一戸建て分野が同19・9%、土地分野が19・4%それぞれマイナスとなっている。平均成約価格は昨年の年間平均と比べマンション分野が74万円、一戸建て分野が222万円、土地分野が324万円上昇。平均坪単価もマンション分野が2万円、一戸建て分野が12万円、土地分野が4万円上がった。


 この結果、3分野を合計した今年第1・四半期の流通市場総成約額は昨年同期よりも約20億7000万円少ない249億1000万円にとどまっている。


MS分野平均成約価格は2000万円超の水準

 マンション分野の直近5年間をみると、成約件数は2018年に前年を下回っており、4年ぶりのマイナスとなった。今年第1・四半期の成約件数581件(前年同期比95件減)は年間成約件数が2300件前後だった14年、15年と同水準になる。


 札幌市内区別の成約状況をみると、10区中、前年を上回っているのは厚別、清田の2区にとどまる。

 シェアは中央区(31・2%)、豊平区(13・3%)、西区(11・9%)の順で多く、この3区で全体の約6割近くを占める状況だ。


 平均成約価格は2020年から再度上昇に転じ、今年は第1・四半期時点の数値ではあるが、2000万円の大台を超えている。


 平均坪単価も同様で、昨年よりも上昇率は穏やかになったものの、90万円に迫る水準で推移している。


 成約物件の立地面では引き続き公共交通機関最寄駅から「徒歩5分」の成約が4割以上を占めて最も多く、「徒歩10分」も含めると成約件数全体の8割近くに達する状況が続く。


新築市場の価格上昇が中古成約価格上昇招く


 一方、一戸建て分野の今年第1・四半期の成約件数は242件と、昨年同期比19・9%(60件)減とマンション分野よりも落ち込みが大きい。


 札幌市内区別の成約状況では西区だけが前年比プラスで、中央区が同水準、残りの8区は前年割れして、特に厚別区(前年同期比44・4%マイナス)の落ち込みが目立つ。


 平均成約価格は2年連続急上昇し、2800万円をうかがう水準まできている。平均坪単価も前年比4万円高の69・9万円まで上昇。ウッドショックや住設機器など住宅建設に関わるありとあらゆる資材価格が高騰し、新築一戸建て住宅の価格上昇が止まらない中、割安な中古一戸建て住宅の需要がますます高くなる状況が続いており、それに伴う中古価格の上昇も続く可能性が高い。


 土地分野の成約件数は253件で、昨年同期を26・5%(92件)下回り、第1・四半期の時点では成約数の下落率が最も高い。年間成約数が1315件だった2014年を少し上回る水準なので、第2・四半期以降も勢いが戻らなければ年間で1300件を切る可能性も出てきた。


 札幌市内区別の成約状況は中央、北、手稲の3区のみが前年比プラス。東、白石、厚別、豊平、南の5区の落ち込みが大きい。


 平均成約価格は前年比324万円高の2488万円と14年以降8年連続価格上昇が続いている。平均坪単価は前年比12万円高の34万8000円と急激に上昇した。


 流通3分野の今年台1・四半期の動向を「総成約額」でみると、マンション分野が118億8000万円(前年比10億7000万円減)、一戸建て分野が62億9000万円(同3億8000万円減)、土地分野が62億9000万円(同6億2000万円減)。今のところ、3分野とも価格上昇が成約件数減少分を補えない状況で推移している。


(第1074号 2022年5月1日・16日合併号 8面より)

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